PROFILE
人物プロフィール
NHK連続テレビ小説『風、薫る』で、見上愛さんとともにダブル主演へ選ばれた上坂樹里さん。
朝ドラの主人公をつかむまでの道のりをたどると、芸能活動の入口は小学生のときに受けたモデル部門のオーディションへさかのぼります。
神奈川県で育ち、児童会長や生徒会長を務めながら、何度落ちても憧れのモデルオーディションへ挑戦を続けました。
事務所のレッスンで演技の面白さを知ったことから進路が変わり、配信ドラマのゲスト出演、初主演、地上波ドラマへと経験を重ねていきます。
今回は、そんな上坂樹里さんの生い立ちや家族、学生時代、芸能界へ入ったきっかけ、モデルから女優になった経緯、朝ドラ主演をつかむまでをご紹介します。
上坂樹里の生い立ち|神奈川県で活発に育った子ども時代
上坂樹里さんは、2005年7月14日に神奈川県で生まれました。
赤ちゃんのころは髪がなかなか生えず、男の子に間違えられることもあったそうです。
「樹里」の名前の由来と新体操をしていた小学生時代
「樹里」という名前は、学校の課題で由来を調べた際、母親から『ロミオとジュリエット』にちなんだ名前だと聞いたと本人が紹介しています。
上坂樹里さんは「じゅったん」「こうさか」の愛称でも親しまれています。本記事では、本人や所属事務所など信頼できる情報源から本名と芸名が別であることを確認できないため、「上坂樹里」を活動名として扱い、本名とは断定しません。
幼いころは、休みになると父親に頼んで公園やプールへ連れて行ってもらうほど外遊びが好きでした。
このころは、とにかくわんぱく! ジャングルジムで遊んでは転び、毎日ケガをしてました。
出典:Seventeen-Web「月刊ST㋲『上坂樹里』/Seventeenモデルを毎月クローズアップ!」(2022年4月22日)
小学生になると新体操を習い、本人の振り返りでは6年間続けていました。
体を動かすことが好きな一方、父親から借りた東野圭吾さんの小説を小学6年生で読み、ミステリーにも夢中になりました。
家では2匹のチワワと暮らし、休日にドッグランへ連れて行くことも、成長後まで続いた家族の過ごし方でした。
AKB48とテレビの世界に憧れた幼少期
幼稚園のころにテレビで見ていたのは、前田敦子さんや大島優子さんが活動していた時期のAKB48でした。
歌や踊りをまねし、小学生のころの夢はアイドルだったと話しています。
人前で話すことも好きだったため、アナウンサーを考えた時期もありました。
ただし、この段階で俳優を目指していたわけではありません。
小学6年生のとき、母親が買ってきたファッション誌『ニコ☆プチ』を読み、誌面のモデルに強くひかれました。
テレビの中に入りたいという幼いころからの憧れが、ここでモデルになりたいという具体的な目標へ変わりました。
上坂樹里の家族|両親と2人の姉に支えられて成長
上坂樹里さんは、父親、母親、2人の姉がいる三姉妹の末っ子です。
父親、母親、2人の姉については、本人が子ども時代や芸能活動をめぐる具体的な思い出をたびたび語っています。一方、本記事では本人や所属事務所など信頼できる情報源で確認できない家族の氏名や職業は断定しません。
父親・母親と家族全員で祝った誕生日
父親はあまり怒らず、少し離れたところから見守る人だと表現しています。
思春期には、本当は伝えたいことがあっても素直に言えず、父親を前に意地を張ることもありました。
一方で、小学生の娘を公園やプールへ連れ出し、小説を貸したのも父親でした。
読書が趣味になる入口は、父親から借りた東野圭吾さんのミステリー小説でした。
母親は『ニコ☆プチ』を買い、友人から教えられたオーディションの話を娘へ伝えています。
芸能界へ向かう二つの入口に、母親が関わっていました。
行事とかイベントを大事にする家族です。
出典:CanCam.jp「『生理のおじさんとその娘』出演・上坂樹里にインタビュー!役への想いや10の質問も♡」(2023年3月25日)
誕生日とクリスマスには全員で集まり、長期休暇には家族でキャンプへ行くのが恒例でした。
高校生になると、誕生日前に欲しい物のリストを家族のLINEへ送り、家族がそこからプレゼントを選ぶようになったそうです。
5歳上の姉を見て児童会長を目指した三姉妹の末っ子
家では独り言を話したり歌ったりして、家族からうるさいと言われてもなかなか静かにしない末っ子でした。
5歳上の姉は大好きであると同時に、怒っている気配を感じると黙るほど怖い存在でもあったと笑っています。
その姉が小学校で児童会長を務める姿を見て、上坂樹里さんも役員に興味を持ちました。
小学5年生で副会長、小学6年生で児童会長になったのは、姉の姿が楽しそうに見えたことがきっかけです。
モデルオーディションで結果が出なかった時期にも、家族は食生活を含めて挑戦を支えました。
2021年にミスセブンティーンへの合格を知らされたときは、泣いて喜ぶ本人を見た家族も涙を流しました。
上坂樹里の学校|児童会長・生徒会長だった学生時代
芸能活動が始まったあとも学校生活を続け、中学では生徒会副会長と会長を経験しました。
仕事で学校を離れる日がある一方、行事では生徒側と先生側をつなぐ役も担っています。
座間市立栗原中学校で生徒会副会長から会長へ
出身中学校は、本人名が掲載された座間市の記録や当時の校長の証言から、座間市立栗原中学校と確認できます。
入学式では新入生代表として、原稿を見ずに自分の言葉であいさつしました。
中学2年生で生徒会副会長、中学3年生で会長に立候補し、下駄箱の前で朝の選挙活動もしています。
新型コロナウイルスの影響で体育祭に保護者を入れられなかった時期には、生徒、教員、PTAの橋渡し役を務めました。
生徒会長として読んだ卒業式の送辞では、泣かないつもりだったのに号泣し、そのあとの合唱で歌えなくなったそうです。
学校で人前に立った経験について、本人は人前でも動じにくいことが自分の武器になったと話しています。
芸能活動の報告は両親から学校へ伝えられており、中学3年生で火災予防運動ポスターのモデルを務めた際には、そのポスターが校内にも掲示されました。
高校生活と進路|移動時間に勉強と台本読み
2021年4月に高校生となり、同年のミスセブンティーン選出時は高校1年生でした。
高校生活では、モデル撮影や演技の仕事と授業、テスト勉強を並行しています。
書道と硬筆も続け、2024年の晴れ着お披露目会では、高校卒業後の自立と仕事の目標を込めて絵馬に「前進」と書きました。
テスト前は仕事へ向かう電車で単語帳を開き、ドラマ撮影中は通学時間に台本を読みました。
空いた時間にできることをするようにしていました。
出典:STREAM「小さい頃から人前に立つ機会は多かった|上坂樹里『“今の自分”をファンの方々にお届けしたいという気持ちを込めた初の写真集』INTERVIEW」(2025年7月18日)
2024年に高校を卒業し、当時は両親に頼る実家での生活から少しずつ自立したいとも語っていました。
高校名と大学への進学有無については、本人や所属事務所など信頼できる情報源で裏付けられる範囲を超えて断定しません。確認できるのは、2021年4月に高校生となり、2024年に高校を卒業したことです。
高校卒業後は『ビリオン×スクール』『御上先生』など映像作品の撮影が続き、2025年には初の映画出演も経験しました。
小学6年生でキラチャレ2017に挑戦し芸能界へ
モデル雑誌を読んだ小学6年生の上坂樹里さんに、母親の知人からオーディションを勧める話が届きました。
そこで受けたエイベックスのオーディションが、エイベックスとの最初の接点になりました。
母親の友人から勧められた初めてのオーディション
テレビの世界に憧れてはいたものの、本人は実際に芸能界へ入れるとは考えていませんでした。
母親の知人に紹介されて初めて受けたのが、エイベックスとの接点になったオーディションでした。
同じ2017年、エイベックスが主催する「キラチャレ2017」モデル部門へ挑戦します。
全国から参加者が集まるステージで、モデル部門の審査員特別賞を受賞しました。
受賞後はエイベックスに所属し、モデル、演技、歌、ダンスのレッスンを受け始めます。
2018年にはカタログなどで活動する「ジュエルナガール」に選ばれ、2019年からは育成ユニット「南青山少女隊」の動画にも出演しました。
芸能界入りの時点ではモデル志望で、俳優という進路はまだ決まっていませんでした。
3度の落選を経てミスセブンティーン2021に選出
モデルとして大きな目標にしていたのが、雑誌『Seventeen』の専属モデルでした。
ところが、ミスセブンティーンのオーディションでは3年続けて書類審査で落選しています。
応募できる間は受け続けようと考え、生活習慣を見直し、食事の栄養バランスも調べました。
それまでとは生活の整え方も変え、4回目となる2021年の審査へ進みます。
「ミスセブンティーン2021」に選ばれ、専属モデルになる夢を実現しました。
発表時は高校1年生で、同じ年に選ばれた4人とともに新しい専属モデルとして紹介されました。
同年8月の「Seventeen夏の学園祭2021」でお披露目され、誌面や動画での専属モデル活動が始まりました。
憧れの清原果耶さんもモデルから俳優へ進んでおり、その活動は上坂樹里さんが次の目標を考えるうえでも身近な見本になりました。
モデル志望から女優へ|演技レッスンで見つけた新しい夢
事務所へ入った直後はモデルを目指していましたが、レッスンの一つとして演技を習い始めました。
芸能界入りと俳優としての活動開始の間には、数年の準備期間があります。
中学1年生で知った「自分以外の人物を演じる」面白さ
中学1年生のころ、2人1組になって芝居をするレッスンを受けました。
相手の言葉を受けながら、普段の自分とは異なる人物として反応する内容でした。
自分以外の誰かを演じることや、自分自身ではできないことを役として体験できることの楽しさを初めて知り、表現するって楽しいなって。
出典:WANI BOOKS NewsCrunch「『いちばんすきな花』で注目された上坂樹里『高校卒業後の夢は映画出演』」(2024年2月9日)
レッスンを終えるころには、モデルより芝居のほうが好きかもしれないと感じていました。
中学生になってから女優という夢が生まれたのです。
清原果耶さんが雑誌と映像作品で違う人物に見えたことも、モデルと俳優を両方続けたいという思いを強めました。
『そらぞら』で演技に初挑戦し『可愛くなったらさようなら』で初主演
エイベックスの公式略歴では、2021年のLINE NEWS「VISION」配信ドラマ『そらぞら』第5話へのゲスト出演が最初の演技仕事です。
撮影を担当した上村奈帆監督も、これが上坂樹里さんにとって初めての演技だったと振り返っています。
短い配信作品でも一つの場面に多くの時間をかける現場を目の当たりにし、映像が完成するまでに関わる人と作業の多さを知りました。
翌2022年、同じ「VISION」のショートドラマ『可愛くなったらさようなら』で、殺し屋のナナ役に選ばれました。
『そらぞら』が最初のドラマ出演、『可愛くなったらさようなら』が初主演作です。
本人は後年のインタビューで、『可愛くなったらさようなら』を「最初の芝居仕事」として挙げています。
感情を表に出さない役だったため、単調な読み方と感情を抑えた表現の違いに悩み、共演した奥野壮さんや監督と相談を重ねました。
普段はあまり見せない無表情や強い視線を使い、人との距離感が分からないナナが相手へ近づきすぎる動きも役づくりへ取り入れています。
この作品を通して女優としてスタートラインに立てたんじゃないかなと思います。
出典:マイナビニュース「上坂樹里、殺し屋役で『新たな自分を引き出せたのかな』 拳銃シーンに一番集中」(2022年6月16日)
地上波ドラマで経験した俳優としての転機
配信ドラマで初主演を経験した2022年、仕事の場は地上波の番組へ広がりました。
ここからは作品数を並べるのではなく、本人が演技への考え方を変えた仕事を中心に見ていきます。
北林谷栄役を経て『生理のおじさんとその娘』のヒロインへ
2022年10月、NHK『ヒロイン誕生!ドラマチックなオンナたち』で俳優・北林谷栄さんの人生を取材しました。
ドキュメント部分に出演するだけでなく、再現ドラマでは10代から70代までの北林さんを演じています。
翌2023年、オーディションを経てNHK特集ドラマ『生理のおじさんとその娘』の光橋花役に選ばれました。
上坂樹里さんはこの作品を、自分にとって初めての本格的な地上波ドラマと位置づけています。
撮影当初は自分の声や姿を見ることが恥ずかしく、共演者がカット後すぐにモニターを確認する姿を見て、自分の芝居も見直すようになりました。
放送後に届いたのは演技だけへの感想ではなく、家族で作品を見てテーマについて話したという声でした。
俳優というのは自分の体を使って作品が持つメッセージをお届けするのが仕事なんだと思い直しました。
出典:エイベックス「『風、薫る』上坂樹里が立つ夢の舞台、可能性を拓く温かな伴走」(2026年3月30日)
自分を見せる芝居から、作品のメッセージを届ける芝居へ、仕事の捉え方が変わりました。
『いちばんすきな花』から連続ドラマの生徒役へ
2023年11月には、フジテレビ系『いちばんすきな花』第8話で志木美鳥の中学生時代を演じました。
すでに放送中だった作品へ途中から加わるため、物語の空気を壊さないよう準備して現場に入りました。
放送後は、出演を知らずに見ていた友人たちからも連絡が届きました。
監督から「家を描く場面で初めて笑ってほしい」と伝えられ、普段は自然に上がる口角を抑えながら、美鳥の孤独を表情で見せました。
2024年の『ビリオン×スクール』では、連続ドラマに初めてレギュラー出演し、同世代の俳優と一つの教室で撮影を続けました。
長期間の連続ドラマ撮影では初めて壁を感じることもあり、スタッフや共演者へ相談しながら全11話を走り切りました。
2025年のTBS日曜劇場『御上先生』でも、3年2組の生徒・東雲温役として全編に参加しています。
緊張を消そうとするのではなく、役の反応へ生かすという吉岡里帆さんの助言を受け、教室で注目を集める場面にも向き合いました。
その間もオーディションに落ちることはあり、欲しかった役を逃して泣く日もあったといいます。
ただ、落ちたときの気持ちを覚えておき、似た役と再び出会ったときに使おうと切り替えていました。
3回目のオーディションで朝ドラ『風、薫る』主演へ
上坂樹里さんが長く口にしていた目標は、NHK連続テレビ小説の主人公になることでした。
学校へ行く前に朝ドラを見る習慣があり、自分もいつかその時間に出演したいと考えていました。
10代から公言していた「朝ドラの主人公」という夢
ミスセブンティーンに選ばれたばかりでドラマ経験も少なかったころから、目標を尋ねられると朝ドラを挙げています。
朝ドラのヒロインをできるような女優さんになりたいと思ってます!
出典:日刊スポーツ「朝ドラ新ヒロイン上坂樹里『自分の習慣の中に…』17歳で語った夢 学生時代は生徒会長/こんな人」(2025年6月3日)
地上波ドラマで経験を積んだあとも、その目標は変わりませんでした。
朝ドラのオーディションには過去にも2回応募しましたが、いずれも書類審査で落ちています。
2026年度前期作品『風、薫る』への応募が、3回目の朝ドラオーディションでした。
今回は初めて対面の演技審査へ進み、その場で渡された台本を使って大家直美を演じました。
2,410人から選ばれ大家直美として1年間の撮影へ
2025年6月、見上愛さんとともに『風、薫る』のダブル主演を務めることが発表されました。
応募者2,410人の中から、もう一人の主人公・大家直美役に選ばれました。
結果を聞いた直後はうれしさが追いつかず、「うそではないか」と何度も確かめたそうです。
発表会見には目に涙を浮かべて登場し、先に主演が決まっていた見上愛さんが隣で見守る中、選ばれた喜びを言葉にしました。
大家直美は、明治時代に看護の道へ飛び込む女性で、見上愛さんが演じる一ノ瀬りんと物語を進める役です。
2歳上の姉が看護学校で学んでいたため、実習の話を聞き、シーツの敷き方や包帯の巻き方も教わりました。
撮影に向けて英語の発音や看護動作を学び、約1年にわたる長期撮影に臨みました。
撮影期間には、平日に撮影へ向かい、週末に翌週分のせりふを覚えて台本へ付箋を貼る生活を重ねました。NHKのスタジオは、本人が「もう一つの居場所」と呼ぶほど大切な場所になりました。
『風、薫る』は2026年3月30日に放送が始まりました。
幼いころに憧れたテレビの世界から、モデルを目指した小学生時代、演技に出会った中学生時代を経て、3回目の朝ドラオーディションで主人公へ。
児童会や生徒会で人前に立った経験、3度のミスセブンティーン落選、配信ドラマや地上波作品で重ねた演技経験が一本につながり、『風、薫る』の大家直美役は、上坂樹里さんが長く掲げてきた「朝ドラの主人公」という目標を実現した大きな転機になりました。
















