花岡すみれの生い立ち|家族と松本での学生時代、小5のスカウトから女優デビューまで

花岡すみれの人物イラストと、家族や松本での学生時代から女優デビューまでの歩みを示す見出し

PROFILE

人物プロフィール

ふりがな
はなおかすみれ
カテゴリー
女優
出身地
長野県
生年月日
2003年11月9日
女優デビュー
2019年
デビューのきっかけ
スカウト

NHK連続テレビ小説『ちむどんどん』やドラマ『クレッシェンドで進め』、映画『水深ゼロメートルから』などに出演してきた女優の花岡すみれさん。

2003年11月9日生まれで、長野県松本市で中学生までを過ごしました。

芸能界との最初の接点は東京のオーディション会場ではなく、小学5年生のときに友人と参加した長野県塩尻市のお祭りでした。

ただ、そこでスカウトされてすぐに女優としてデビューしたわけではありません。

松本で学校生活を送りながら東京までレッスンやオーディションに通い、高校進学で上京してから少しずつ演技の仕事を重ねています。

今回は、そんな花岡すみれさんの生い立ちや家族、松本での学生時代、芸能界へ入ったきっかけ、女優として最初の仕事とその後の転機をご紹介します。

花岡すみれの生い立ち|松本城の近くで育った子ども時代

花岡すみれさんが育ったのは、国宝・松本城のある長野県松本市です。

中学生まで松本城の近くで暮らし、自然や歴史ある街並みが日常の一部になっていました。

開智小学校へ通い、山や女鳥羽川で遊んだ少女時代

小学生のころに通っていたのは、松本市の開智小学校です。

子どものころは足が速く、体を動かすことが好きで、山へ出かけたり市内を流れる女鳥羽川で遊んだりしていました。

学校への行き帰りには松本城のお堀の周りを通り、桜や紅葉を眺めたり、井戸水を飲んだりしていたそうです。

「今思うとすごくぜいたくですね」

出典:MGプレス「【元日特集】輝く飛躍の年に―松本市出身の女優・花岡すみれさん」(2025年1月4日)

芸能活動を始めた後も中学卒業までは松本で暮らしていたため、この街での日常は花岡さんの子ども時代から思春期まで続いています。

花岡すみれさんは後年、松本で育ったことを「誇り」と話しています。祖父母の家も長野市にあり、芸能活動を始めた後も長野とのつながりは続いています。

小学校低学年から将来の夢は女優

芸能事務所から声をかけられたことで、初めて女優を意識したわけではありません。

小学校低学年のころにはすでに女優になることを夢見ていました。

子供新聞や学校の作文にも、将来の夢として女優と書いていたと本人が振り返っています。

「小学校低学年から女優さんになりたいと言っていて」

出典:vois「花岡すみれ『ボイスII』女子高生役の美女はギター少女」(2021年7月24日)

当時は女優になる具体的な方法まで分かっていたわけではなく、テレビなどで見る華やかな世界への憧れから始まった夢でした。

その数年後、思いがけない場所で芸能界へつながる機会が訪れます。

花岡すみれの家族|母親と2歳上の姉、夢を支えた家庭

花岡すみれさんの家族については、本人のインタビューで母親や2歳上の姉とのエピソードが語られています。

芸能活動を始めたときも、その後に東京へ生活の拠点を移したときも、家族がすぐそばにいました。

母の影響で音楽に親しみ、ギターを始める

花岡家では音楽をよく聴いており、花岡さん自身も母親の影響でザ・クロマニヨンズの真島昌利さんを好きになりました。

小学3年生のころには母親とライブへ出かけ、その後「何かを習いたい」と思ったことからギターを始めています。

最初はエレキギターを手にし、弾き語りをしたくなってからアコースティックギターも購入しました。

クロマニヨンズだけでなく、スピッツや斉藤和義さんのライブにも母親と足を運んでいます。

ギターはその後も特技として続き、芸能活動を始める前からの花岡さんを知る一つの趣味になりました。

「面白そうならやってみなさい」と芸能活動を後押し

小学5年生で芸能事務所から声をかけられたとき、家族は本人の希望を止めませんでした。

花岡さんは、家族の反応について「面白そうなことならやってみなさい」という雰囲気だったと話しています。

小学生の娘が松本から東京へ通って芸能活動へ挑戦することを、家族が受け入れたことになります。

高校進学後に上京した際も、最初は寮生活を経験しましたが、姉の大学進学や親の仕事のタイミングが重なり、その後は家族も東京で一緒に暮らすようになりました。

『ボイスII 110緊急指令室』のオーディションに合格したときにも家族がそばにおり、一緒になって喜んでいます。

性格が正反対の姉と、母が名づけた「すみれ」

2歳上の姉について、花岡さんは自分とは性格が正反対だと話しています。

姉は勉強や学校生活をきちんとこなすタイプで、妹の花岡さんは自宅では姉に甘えていたそうです。

仕事では人前に立つ一方、家では眼鏡にラフな格好で過ごすことも多く、撮影した写真を家族に見せると「同じ人?」と驚かれることもあったと振り返っています。

姉妹の違いについて、母親はそれぞれ違うタイプだから面白いという受け止め方をしていました。

また、「すみれ」という名前を付けたのも母親です。

「すみれ」が母親によって名づけられたことは本人取材で確認できますが、別の本名があるという公式な説明は確認されていません。そのため、「花岡すみれ」が芸名なのか本名なのかまでは断定できません。

小学5年生でスカウト|塩尻の祭りから芸能界へ

女優への憧れを持っていた花岡すみれさんに、具体的なきっかけが訪れたのは2014年です。

当時はまだ開智小学校5年生でした。

「皇女和宮御下向行列」への参加中に声をかけられる

きっかけになったのは、長野県塩尻市で開催された「塩尻四宿400年祭」でした。

花岡さんは友人と一緒に、着物を着て街を歩く「皇女和宮御下向行列」という催しに参加していました。

そこで芸能事務所レプロエンタテインメントの関係者の目に留まり、芸能の仕事に興味があるかと声をかけられます。

小さいころから女優になりたかった花岡さんにとって、突然やってきた機会でした。

「これはチャンスだと思いました」

出典:WEBザテレビジョン「新人女優・花岡すみれ、幼少期から女優に憧れ…祭りでスカウト」(2021年7月17日)

友人と参加した地元のお祭りが、芸能界へ入るきっかけになりました。

ただし、この時点では「女優デビュー」ではなく、芸能事務所へ所属して演技を学び始めた段階です。

信州大附属松本中に通いながら東京へ3時間のバス通い

スカウトされた後も、すぐに松本を離れたわけではありません。

小学校卒業後は信州大学教育学部附属松本中学校へ進み、中学卒業まで松本で暮らしました。

その一方で、芸能活動のために東京へ通う生活が始まります。

松本から東京まではバスで約3時間かかり、週1回のレッスンに加えてワークショップやオーディションにも参加していました。

小学5年生で事務所に所属しても、確認できる出演経歴ではすぐに子役としてドラマへ出始めたわけではありません。

学校生活を続けながら演技を学び、仕事につながる機会を待つ期間が数年間ありました。

花岡すみれさんは小学5年生で芸能事務所へ所属しましたが、テレビドラマでのデビューは2019年です。「小学5年生でスカウト」と「小学5年生で子役デビュー」は同じ意味ではありません。

合唱と友人との時間を楽しんだ中学生活

東京へレッスンに通っていた一方、中学校では同級生と過ごす日常もありました。

花岡さんが通った中学校は合唱に力を入れており、毎朝歌を練習する時間が設けられていたそうです。

全校で歌を披露するコンサートもあり、順位を競うというより、みんなで歌うこと自体を楽しんでいました。

花岡さん自身が「青春時代」として特に思い出すのも、中学生のころです。

文化祭などの大きな行事より、休み時間の20分が印象に残っていて、友人とくだらない話をしたり、教室の真ん中でじゃんけんや馬跳びをしたりして過ごしていました。

この経験は、後に松本市を舞台に高校生たちが合唱コンクールへ挑む2022年のドラマ『クレッシェンドで進め』へ出演したときにも思い出すことになります。

同作の撮影では松本市に5泊する機会もあり、中学時代に親しんだ合唱と故郷の松本が一つの仕事の中で重なりました。

高校進学で上京|通信制高校から女優デビューへ

中学卒業まで続けた松本と東京の往復生活は、高校進学を境に変わります。

より多くの機会を得るため、花岡すみれさんは東京で暮らすことを選びました。

高校進学を機に東京へ移り寮生活を経験

花岡さんは高校1年生のときに松本から上京しています。

本人によると、長く悩んで決断したというより、「少しでもチャンスがあるなら東京へ行った方がいい」という感覚だったそうです。

最初は寮で生活し、その後は姉の大学進学や親の仕事の時期も重なったことで、家族も松本の家を引き払い東京で一緒に暮らすようになりました。

高校は通信制を選んでいます。

芸能活動と学校生活を並行しやすい環境でしたが、一般的な全日制高校で過ごすような学校生活とは少し違っていたことを本人も後に話しています。

花岡すみれさん本人が通信制高校だったことは公表していますが、学校名は明らかにしていません。特定の高校名を出身校として断定できる公式情報はありません。

2018年のMV出演を経て2019年『カカフカカ』へ

芸能活動の経歴を見ると、ドラマデビューより前の2018年に、shuta sueyoshiさんの楽曲「秒針re:time」のミュージックビデオへ出演しています。

そして2019年、MBSドラマ『カカフカカ―こじらせ大人のシェアハウス―』へ出演しました。

演じたのは、森川葵さん演じる主人公・寺田亜希の中学時代です。

『カカフカカ』が、花岡さんのテレビドラマデビュー作として本人インタビューでも紹介されています。

小学5年生で事務所に入ってから、およそ5年を経てテレビドラマの演技仕事へ進んだことになります。

最初から大きな役を任されたわけではなく、本人は初期について「友人A」のような役から始まったと振り返っています。

そこから少しずつ台詞が増え、名前の付いた役を演じる機会も増えていきました。

高校卒業後は大学へ進まず演技と仕事を選ぶ

花岡さんは2022年3月に高校を卒業しました。

高校卒業後は大学や専門学校へ進学せず、そのまま仕事を続けています。

進学という選択肢を否定していたわけではなく、当時は新たに学校で学びたい分野が特になかったことから、自分がすでに取り組んでいた演技を優先しました。

「今は演技やお仕事を優先したいと思いました」

出典:vois「花岡すみれ『いつも自然体でいられたら』役者としての姿勢」(2022年11月24日)

高校卒業によって「学生」という立場がなくなったことには、仕事をする一人の人間として生活する責任も感じたと話しています。

小学生のころ作文に書いていた女優という仕事が、この時期には学校卒業後の進路になっていました。

小さな役から転機へ|『ボイスII』と『水深ゼロメートルから』

ドラマデビュー後の花岡すみれさんは、作品数を増やすだけではなく、少しずつ任される役の大きさも変わっていきました。

その過程を本人の言葉と一緒に追うと、初めて現場へ立ったころとの違いがよく分かります。

「友人A」のような役から台詞と役名のある仕事へ

初めて演技の現場へ入ったころは、夢だった仕事に決まったうれしさがありながら、撮影が始まると余裕はほとんどありませんでした。

本人は当時について、お芝居そのものがよく分からず、台詞を言うだけで精いっぱいだったと振り返っています。

2019年には『恋の病と野郎組』『俺の話は長い』、2020年には『ハケンの品格』などへ出演しました。

『ハケンの品格』では北乃望役を演じ、中学時代の同級生から「観たよ」と連絡をもらったこともうれしかったそうです。

名前のない小さな役から始まり、台詞が増え、役名が付く。

花岡さん自身が語った初期キャリアは、そうした変化の積み重ねでした。

『ボイスII』のオーディションで大きな役をつかむ

2021年の『ボイスII 110緊急指令室』では、第2話と第3話に登場する武井薫役を演じました。

過去の事件によるトラウマを抱える少女という、それまでより重い役どころです。

役はオーディションで決まりました。

待機中には他の参加者が演じる声も聞こえ、自分が準備してきたものだけでは足りないと感じて気持ちを切り替えたといいます。

全国ネットのプライムタイムの連続ドラマで、2話にまたがる役を演じるのはこの作品が初めてでした。

合格を知らされたときは家族も一緒に喜びましたが、一人になると作品の緊張感を自分が壊してしまわないかという不安も出てきました。

薫が自ら髪を切る場面のため、花岡さん自身もボブだった髪をショートまで切って撮影に臨んでいます。

初期には台詞を言うだけで精いっぱいだった花岡さんが、役の背景を調べ、髪型まで変えて人物を作る仕事へ進んだ時期でした。

舞台から映画になった『水深ゼロメートルから』が転機に

同じ2021年には、舞台『水深ゼロメートルから』でユイ役を演じました。

この作品は、花岡さんにとって初めての舞台でした。

原作は徳島市立高校演劇部の作品で、水のない高校のプールを舞台に女子高校生たちの会話を描いた物語です。

花岡さんは舞台でユイを演じた後、2024年に山下敦弘監督によって映画化された『水深ゼロメートルから』にも同じユイ役で出演しました。

舞台から映画へ移る際には、現代の女子高校生をどのように描くかについて監督や出演者たちと話し合いながら作品を作っています。

この作品については、外部から転機と評価されているだけではありません。

「ターニングポイントとなった作品」

出典:MGプレス「【元日特集】輝く飛躍の年に―松本市出身の女優・花岡すみれさん」(2025年1月4日)

映画は祖父母の家がある長野市でも上映されました。

花岡さんは、その上映によって母親と自分が持っていた夢の一つも実現したと話しています。

小学生のころ家族に背中を押されて始めた芸能活動から約10年後、本人が転機と呼ぶ作品が故郷・長野でも上映されました。

朝ドラ出演を目標に掲げた翌年『ちむどんどん』へ

2021年のインタビューでは、花岡さんは目標の一つとしてNHKの連続テレビ小説への出演を挙げていました。

そして2022年、連続テレビ小説『ちむどんどん』へ出演します。

演じたのは、原田美枝子さん演じる大城房子の亡き妹・大城智子です。

同じ2022年には、故郷の松本を舞台にした『クレッシェンドで進め』で竹内役を演じました。

中学時代に親しんだ合唱を題材にした作品で、撮影のため再び松本へ滞在することにもなりました。

小学校低学年に作文へ書いた「女優」という夢は、地元のお祭りでのスカウト、松本から東京へのバス通い、高校進学での上京を経て、少しずつ役名のある仕事へ変わっていきました。

その先で『水深ゼロメートルから』を自ら転機と呼べる作品として経験し、長野での上映まで迎えています。