PROFILE
人物プロフィール
映画『違国日記』で新垣結衣さんとダブル主演し、ドラマ『虎に翼』や『ブラッシュアップライフ』でも若い時代の人物を演じてきた俳優が、早瀬憩さんです。
2026年春に高校を卒業し、同年には映画初ヒロインに続いて新たな主演作も決まりました。
現在の出演歴だけを見ると早くから女優を志していたように思えますが、小さい頃は人見知りで、本を読んで過ごすことが好きな子どもでした。
芸能界に入ったときも、アイドル、モデル、俳優のどれに進むのかはまだ決まっていませんでした。
今回は、そんな早瀬憩さんの生い立ちや家族、学生時代、芸能界へ入ったきっかけ、CM出演から女優になるまでの道のりをご紹介します。
早瀬憩(はやせ・いこい)さんは、2007年6月6日生まれ、千葉県出身、身長160cmで、2026年8月時点では19歳です。
早瀬憩の生い立ち|千葉県出身の読書好きの少女
市町村や通った小学校は公表されていませんが、本人は子ども時代について本と学校の話を多く残しています。
小さい頃は人見知りだった
幼い頃は、初対面の相手を前にすると自分から話しかけることが難しいほど人見知りでした。
後年もクラスメイトから最初は「おとなしそう」「真面目そう」と思われることが多く、仲良くなるとよく話して笑うため、第一印象との違いに驚かれたそうです。
芸能活動を始めてさまざまな人と接するうちに、少しずつ自分から人前へ出られるようになりました。
小学生で年間約365冊を借りた読書生活
小学生の頃から勉強が好きで、得意科目は国語でした。
「1年間で365冊くらい借りたりしていました」
出典:CMNOW WEB「早瀬憩、あだ名は『おばあちゃん』!? 高校生活から女優としての展望。」(2023年12月20日)
現在も読書は趣味の一つで、以前から自宅だけでなく移動中の電車でも本を開いてきました。
好きな作家には辻村深月さんを挙げ、学校が舞台の物語へ共感しながら読んでいます。
映像化された小説では原作を読んでから作品を見て、俳優がどのように人物を演じるのか比べることも楽しみになりました。
現在の趣味には、カメラ、ベース、映画鑑賞も挙げています。
早瀬憩の家族|母と選んだ応募写真、放送後は一緒に反省会
早瀬憩さんの家族については、父親の職業や兄弟姉妹の有無など、詳しい家族構成は公表されていません。
一方、本人のインタビューには、休日や芸能活動の節目を母親と一緒に過ごしてきた話が何度も登場します。
冬は雪のある場所へ出かけた家族旅行
子どもの頃から、冬休みには毎年家族で雪の降る地域へ旅行していました。
現地ではかまくらを作り、雪合戦をし、ときには雪の中へそのまま飛び込んで遊んでいたそうです。
雪のある場所へ毎年出かけながら、当時はスキーなどのウインタースポーツをまだ経験しておらず、次は挑戦したいとも話していました。
高校生になってからも、休みの日には母親と洋服や化粧品を見に出かけていました。
撮影で使ってもらった化粧品の名前をメイク担当者に尋ね、使い心地の良かったものを母親と店頭へ見に行くこともありました。
家ではアメリカンショートヘアの猫を飼っており、休日は勉強や買い物のほか、猫と遊びながら静かに過ごしていました。
母が何枚も撮ったオーディション写真
芸能界へ応募することを決めたときは、母親が履歴書用の写真撮影を手伝いました。
「応募写真は母に何枚も撮影してもらい、一番私らしい写真を選びました」
出典:Deview「ドラマ出演が続く15歳の有望株・早瀬 憩、デビューのきっかけとなったオーディションを語る」(2023年5月21日)
服装は清潔感を意識し、履歴書には好きなことや趣味をできるだけ多く書きました。
出演作を母と見て、声や間を振り返る
仕事が始まってから、母親は応募を支える人であると同時に、完成した演技を最初に一緒に見返す相手になりました。
「母と一緒に見て、良かったところ・悪かったところの反省会をします」
出典:WANI BOOKS NewsCrunch「人気コミックの映画化で新垣結衣とW主演! 透明感あふれる期待の16歳・早瀬憩に迫る」(2024年1月17日)
声が高くてせりふを聞き取りにくくなっていないか、複数人の会話で一人だけ返事が遅れていないかなど、二人で具体的に話し合っています。
2025年のJR東日本Suica「たみちゃんの上京」篇がテレビで流れたときも家族と一緒に見ており、以前仕事をした監督との再会を知る母親から「良かったね」と声をかけられました。
小学生で欅坂46に憧れ、12歳の合同面接会へ
早瀬憩さんが最初に惹かれたのは、俳優の演技ではなく、ステージ上で輝くアイドルやモデルの姿でした。
原宿ではスカウトを受けることもありましたが、それが直接の所属経路になったわけではありません。
ライブとファッションショーで芸能界を意識
小学6年生ごろ、好きだった欅坂46のライブを客席から見ました。
「私もこんな風に人に希望を与えられるような存在になりたい」
出典:マイナビニュース「1,000万再生超え! JR東日本のCM『たみちゃんの上京』編で話題の17歳・早瀬憩とは?」(2025年5月23日)
ファッションショーでモデルが歩く姿にも惹かれ、芸能界への興味は少しずつ具体的になっていきました。
アイドルかモデルか迷い、まずは幅広く挑戦
ただし、この段階で女優を目指していたわけではありません。
欅坂46への憧れからアイドルにも興味があり、ファッションショーを見てモデルもやってみたいと考えていました。
まだ一つに決められない早瀬さんへ、事務所側は、まずいろいろな仕事を経験してから進む道を選べばよいと伝えました。
2019年、「推しメン」合同面接会に合格
自分でオーディション情報サイト「Deview」へ登録し、2019年秋の「デビュー『推しメン』合同面接会&宣材撮影会」を見つけました。
この企画では、書類と動画の審査を通過した応募者が、芸能プロダクション各社との合同面接と宣材撮影へ進みます。
応募先を一社に決めて直接送ったのではなく、一度の応募で芸能プロダクション9社すべてと対面できる機会へ自分から申し込みました。
2019年10月27日、都内でプロによる宣材撮影を受けたあと、各社の担当者と一社ずつ面接しました。
12歳で合同面接会を通過し、スペースクラフトへの所属が決まりました。
面接では背筋を伸ばし、質問する相手の目を見て答えることを意識しました。
この合格が芸能活動の始まりですが、まだ俳優として作品へ出演したわけではありません。
中学時代にCMから演技へ|『恋です!』でドラマ初出演
所属後は、最初から仕事を演技だけに絞らず、CMや広告の撮影を経験しました。
中学校生活と芸能活動がほぼ同じ時期に始まり、学校での振る舞いにも変化が表れます。
人見知りだった自分から学級委員へ
小さい頃は人前に出るのが苦手でしたが、中学生になると自分から学級委員へ立候補しました。
撮影やオーディションで初対面の大人と接する機会が増え、人見知りも少しずつ和らいでいきました。
親しくなった友人の前ではよく話して笑う一方、流行には疎く、中学時代には「おばあちゃん」というあだ名も付いていました。
2020年、CM出演から撮影現場へ
2020年にCMデビューし、同年にはNTT西日本の企業CM「with you 2020篇」への出演が確認できます。
短い映像の中で求められる動きや表情を経験し、カメラの前に立つ仕事が始まりました。
本人は、芝居を始めた時期を中学1年生頃と振り返っており、CM出演と同じ頃から演技へ取り組んでいます。
2021年『恋です!』でテレビドラマ初出演
2021年、日本テレビ系『恋です!〜ヤンキー君と白杖ガール〜』第2話と第3話へ出演しました。
奈緒さんが演じた赤座イズミの幼少期役が、早瀬さんのテレビドラマ初出演です。
翌2022年は、テレビ朝日系『津田梅子〜お札になった留学生〜』やNHK『ひきこもり先生 シーズン2』にも出演し、ドラマの現場を重ねました。
2022年には映画『Dr.コトー診療所』で和田家の子どもたちの一人を演じ、映画の現場も経験しました。
演技がいちばん楽しい仕事になった
モデルやアイドルにも興味があった早瀬さんは、CMとドラマを経験するうちに演技へ気持ちが傾いていきました。
「物語の中の魅力的な人になりきって、生き方を体感できる俳優のお仕事が何より楽しくてやりがいです」
出典:ENCOUNT「話題作への出演続く17歳・早瀬憩、ホラーで際立つ透明感」(2024年7月31日)
12歳で活動を始めたため年齢は若かったものの、幼少期から子役一筋だったのではなく、CMを経て中学時代に演技へ進んだ経歴です。
高校生活と俳優業|学業を優先しながら出演を重ねる
2023年春に高校へ進学した頃には、学校の外でドラマ撮影へ参加する生活が始まっていました。
仕事が増えても、卒業までは学業を優先し、授業や試験と撮影を並行していました。
小学校・中学校・高校の校名は公表されていませんが、本人はインタビューで各時期の学校生活を具体的に振り返っています。
入学式の失敗と宿泊行事で近づいたクラスメイト
高校の入学式では、緊張と空腹が重なり、静かな会場でお腹が大きく鳴ってしまいました。
ごまかせないほどの音が響き、本人にとっては気まずさも含めて忘れられない入学式になりました。
入学直後には、まだ親しくないクラスメイトと樹海の暗いトンネルを歩き、同じ部屋へ泊まる行事へ参加しました。
一緒に行動したことでクラスメイトとの距離が縮まり、学校でも親しく話せる相手が増えていきました。
『ブラッシュアップライフ』と『うちの弁護士は手がかかる』で中学生役
高校進学と同じ2023年、ドラマ『ブラッシュアップライフ』で、夏帆さんが演じた門倉夏希の中学生時代を担当しました。
安藤サクラさん演じる近藤麻美たちが送った過去の学校生活を描く場面で、友人同士の何気ない会話を演じています。
作中の中学生たちは少し前のドラマや流行について話しており、早瀬さんは流行に疎い自分と門倉夏希に共通する部分を感じていました。
同年秋の『うちの弁護士は手がかかる』では、平手友梨奈さんが演じた天野杏の中学生時代に選ばれました。
大人になった杏との連続性を意識し、声の高さ、話す速さ、目つきを監督と相談しながら整えています。
小学生の頃から憧れていた欅坂46の元メンバーと同じ人物を演じる仕事でしたが、時代の異なる場面だったため二人の共演シーンはありませんでした。
学業を優先しながら仕事を続けた高校3年間
学校では勉強を続け、仕事がない休日にも机へ向かう時間を取っていました。
現場では同世代の俳優と会い、学校ではクラスメイトと過ごす二つの日常を行き来しました。
高校3年生だった2025年には、森永製菓「inゼリー」のCMで、自身と同じ受験生を演じています。
高校生としてテストを控えた実感を持ちながら、不安を抱える主人公と六人の分身を一人で演じ分けました。
2024年の転機|『虎に翼』出演と『違国日記』初主演
高校在学中の2024年には、朝の連続テレビ小説への出演と映画初主演が続きました。
どちらも過去に作られた人物像へ近づく仕事でしたが、役を得た経緯と現場で過ごした時間は異なります。
『虎に翼』で山田よねの少女時代を演じる
NHK連続テレビ小説『虎に翼』では、土居志央梨さんが演じた山田よねの少女時代を担当しました。
2024年4月17日の放送に登場し、よねが男装して働くようになる前の家庭での出来事を演じています。
『ブラッシュアップライフ』や『うちの弁護士は手がかかる』に続き、別の俳優が演じる人物の若い時代を任された作品でした。
何度も選考を受け、田汲朝役をつかむ
映画『違国日記』では、両親を亡くし、叔母の高代槙生と暮らし始める15歳の田汲朝役のオーディションを受けました。
選考は一度で終わらず、次の連絡を待つたびに落ちたかもしれないという不安がありました。
原作を読んだときから朝の素直な感情表現に親近感があり、選考が進むほど役を演じたい気持ちが強くなりました。
「“朝を演じたい”っていう思いは自分の中で強く持っていた」
出典:WANI BOOKS NewsCrunch「人気コミックの映画化で新垣結衣とW主演! 透明感あふれる期待の16歳・早瀬憩に迫る」(2024年1月17日)
複数回の選考を経て田汲朝役に決まり、新垣結衣さんとのダブル主演が決定しました。
合格の連絡を受けたときは、それまで結果を待ち続けた緊張がほどけ、喜びとともに安心した気持ちが込み上げました。
『違国日記』は早瀬さんにとって初めて主演を務めた映画です。
原作全巻とともに臨んだ初めての長期映画撮影
出演決定後、ヤマシタトモコさんの原作漫画を全巻そろえました。
撮影現場へ原作を持参し、その日に演じる場面に近いページを空き時間に読み返しました。
外見から朝へ近づくため、ヘアメイクやマネージャーと原作の絵を見ながら相談し、人生で初めて髪をショートにしました。
軽音楽部で歌う朝を演じるためにボイストレーニングを重ね、2023年6月に撮影されたライブ場面では劇中歌「あさのうた」を歌っています。
『違国日記』をきっかけにベースにも興味を持ち、撮影後には自分で楽器を購入しました。
新垣結衣と過ごした撮影の1か月
長編映画の撮影へ長期間参加するのは初めてで、約1か月にわたり新垣結衣さんと同じ現場で過ごしました。
初主演という立場に加え、撮影機材の名称など知らないことも多く、演技でも何度も思うようにできない場面にぶつかりました。
演技について相談すると、新垣さんは時間をかけて意見を返し、撮影中もそばで早瀬さんを支えました。
早瀬さんは現場での立ち振る舞いも含めて新垣さんを俳優としての目標に挙げるようになります。
撮影が終わったあとには、演技をしている時間の自分が最も生き生きしていると改めて感じました。
映画は2024年6月7日に公開され、翌月公開の『あのコはだぁれ?』では、呪いに関わる生徒・三浦瞳役を演じました。
新人賞と移籍を経て、高校卒業後は俳優一本へ
初主演映画の公開後は二つの新人賞を受け、所属先も変わりました。
高校卒業が近づくなかで、進学と仕事のどちらへ時間を使うかも自分で決めています。
『違国日記』『あのコはだぁれ?』で新人賞
『違国日記』と『あのコはだぁれ?』での出演により、2024年の第16回TAMA映画賞最優秀新進女優賞を受賞しました。
続いて、第67回ブルーリボン賞でも新人賞に選ばれ、2025年2月の授賞式へ17歳で出席しました。
ブルーリボン賞の場では、同じ新人賞を過去に受けた新垣さんの背中を追い、いつか自分も授賞式の司会席へ立ちたいと話しました。
レプロ移籍後、高校卒業で大学へ進まず俳優一本に
二つの受賞の間にあたる2024年11月28日、レプロエンタテインメントとのマネジメント契約を発表しました。
高校3年生だった2025年も映画やCMへ出演しましたが、この時点までは学校の勉強が生活の優先事項でした。
2026年春に高校を卒業すると、大学へは進学せず、俳優の仕事に専念する道を選びました。
「今はお仕事1本になって、大好きなお芝居に時間を費やせるんだという気持ちが、すごく大きい」
出典:日刊スポーツ「早瀬憩、坂口健太郎主演『私はあなたを知らない、』で初ヒロイン」(2026年4月23日)
月9初出演と『私はあなたを知らない、』の映画初ヒロイン
卒業直後の2026年、オーディションを経てフジテレビ系月9ドラマ『サバ缶、宇宙へ行く』へ出演しました。
演じた宮井恵は、希望校へ進めず目標を失っていたところ、先輩たちが残した宇宙食開発の記録と出会う高校生です。
早瀬さんにとって初めての月9出演であり、以前から希望していた学園ドラマへの参加にもなりました。
さらに、2026年8月28日公開予定の『私はあなたを知らない、』では、坂口健太郎さん演じる主人公と対峙する東浜朝子役に選ばれました。
朝子は、唯一の肉親だった祖母を亡くしたあと、母親を死なせて服役している主人公の存在を知り、彼に会いに行きます。
オーディションでつかんだ東浜朝子役が、早瀬さんにとって映画で初めてのヒロインです。
台本を初めて読んだときは、朝子の複雑な心情を理解することに難しさを感じました。
中野量太監督と話し合い、坂口さんや共演者との場面を重ねるうちに、朝子の感情へ近づいていきました。
撮影最終日には、中野監督の目に崩れ落ちるように映るほど全身で役と向き合い、クランクアップを迎えました。
撮影は高校在学中の2025年秋に行われ、卒業後最初の年に公開を迎える作品となりました。
『呪いのスマホ』で初の映画単独主演へ
2026年11月13日公開予定の映画『呪いのスマホ』では、心を閉ざした高校生・榊ユラを演じます。
監督は、2025年公開の『この夏の星を見る』でも一緒に仕事をした山元環さんです。
新垣結衣さんとのダブル主演だった『違国日記』から約2年を経て、初めて一人で映画の主演を務めます。
高校を卒業して俳優の仕事だけに時間を使い始めた最初の年に、榊ユラとして一本の映画を担うことになりました。















