PROFILE
人物プロフィール
2026年9月18日、沖田修一監督の映画『さとこはいつも』が全国公開されました。
中学3年生の中井聡子を演じたのが、映画初出演で有村架純さん、石田ひかりさんとトリプル主演を務めた姫野花春(ひめの・かしゅん)さんです。
2010年4月21日生まれで、2026年9月の映画公開時は16歳の高校1年生で、東京に生まれ、京都で育ちました。
映画で名前を知った人には突然現れた新人に見えますが、それ以前には歌やギター、ミュージカルに親しみ、英語歌唱コンクールや舞台にも立っています。
そして中学2年生のころ、自分でユマニテのオーディションを受け、映像の仕事へ進んでいきました。
今回は、そんな姫野花春さんの生い立ちや家族、学生時代、芸能界へ入ったきっかけ、女優として映像作品に初出演するまでをご紹介します。
姫野花春さんの読み方は「ひめの・かしゅん」です。「姫野花春」が本名か芸名かは、本人や所属先の公開情報では明示されていません。
姫野花春の生い立ち|東京生まれ・京都育ち、歌と舞台に親しんだ子ども時代
ユマニテのプロフィールでは京都府出身とされていますが、2026年9月の本人インタビューでは「東京生まれ、京都育ち」と紹介されています。
育った京都では、習い事や映画館へ行くときに自転車を使うことが多く、鴨川沿いも身近な場所でした。
京都で歌・ギター・ミュージカルに親しむ
幼いころから身近にあったのは、歌、ギター、ミュージカルなどの「表現すること」でした。
京都での思い出として、鴨川沿いを自転車で走りながら歌ったり、学校の音楽のテストに向けて人の少ない場所で練習したりしていたことも話しています。
学校名そのものより、授業の歌まで外で練習していた日常のほうが、当時どれほど歌が身近だったのかを伝えてくれます。
京都では自転車で習い事や映画館へ出かけ、鴨川沿いで歌うこともあったそうです。
英語歌唱コンクール関西5位と『ALICE IN Wonderland』アリス役
歌の活動で記録に残っているのが、2022年のEnglish Vocal Election vol.Ⅶです。
2022年12月に行われた関西ホール審査のソロ・Novice IIで、姫野さんは5位に入りました。
この大会は翌2023年1月に全国審査も行われていますが、姫野さんの5位は全国審査ではなく、関西ホール審査での順位です。
さらにユマニテの研修生時代の公式プロフィールには、2023年にYouth Theatre Japan『ALICE IN Wonderland』でALICE役を務めたことが記録されています。
『さとこはいつも』が映像作品初出演でも、演技そのものが初めてだったわけではありません。
舞台でALICEを演じた経験があり、その後に事務所のオーディションを受け、映像の世界へ進んでいます。
姫野花春の家族|母親に背中を押された表現の原点
姫野さんが音楽に触れるきっかけを作ったのは、母親でした。
家族について詳しいプロフィールが語られているわけではありませんが、母親との出来事は本人のインタビューや映画の舞台挨拶で具体的に明かされています。
母の勧めで地元のミュージックスクールへ
子どものころ、母親に勧められて地元のミュージックスクールのような場所へ行きました。
母の薦めるままに地元のミュージックスクールのようなところに通いはじめました。
出典:FASHIONSNAP「沖田修一&姫野花春と本屋さんへ。物語が教えてくれた「表現」の自由と面白さ」(2026年8月27日)
本人は最初、体験だけのつもりだったそうですが、気づいたときには母親が入会手続きを済ませていました。
そこで仲間と歌の練習を重ねるうちに、自分がやりたい表現は歌だけではないかもしれないという気持ちが出てきます。
母親が用意した最初の入口から、少しずつ本人自身が次にやってみたいことを考えるようになりました。
映画合格を最初に伝えた母とのエピソード
数年後、『さとこはいつも』のオーディションに合格したときにも、最初に連絡した相手は母親でした。
姫野さんは外から興奮したまま電話で話し続けたそうですが、母親は喜びながらも、まず帰り道を気遣うような返事をしています。
一方、映画の予告編を見たときには、母親もかなり興奮して喜んでいたと姫野さんが笑顔で振り返っています。
ミュージックスクールへ連れて行ったころから、映画の合格連絡を受けるまで、母親は節目ごとに登場しています。
中学時代|歌から「お芝居をやってみたい」へ
音楽を続けていた姫野さんの中で、進みたい方向がはっきり変わったのは中学時代でした。
歌をやめたわけではなく、歌とは別の表現にも興味が向いていきます。
歌だけではない表現への興味が芽生える
ミュージックスクールでみんなと歌の練習をするなかで、将来やりたいことは歌だけではないのかもしれないと感じるようになりました。
「お芝居をやってみたい、かも知れない」と思って。
出典:FASHIONSNAP「沖田修一&姫野花春と本屋さんへ。物語が教えてくれた「表現」の自由と面白さ」(2026年8月27日)
その気持ちが浮かんだあと、演技をするには事務所へ入る必要があるのではないかと自分で考えました。
そして、今の所属先であるユマニテのオーディションへ進みます。
中学2年生でユマニテのオーディションを受け所属
公式プロフィールには、中学2年生でユマニテのオーディションを経て所属したと記されています。
ただし、事務所内での扱いにはその後もう一段階あり、2026年春の公式発信では姫野さんは「研修生」と表記されていました。
2026年9月1日にはユマニテが「所属となりました」と案内し、所属俳優の一覧に名前が掲載されています。
中学2年生で事務所のオーディションを経て活動を始め、研修生期間を経たのち、2026年9月に所属俳優として案内された時系列です。
研修生だった2026年3月には、JR東海「スマートEX」の「LINEからEX カンタン新幹線旅 家族篇」と「スマートEX カンタン新幹線旅 家族篇」への出演も告知されました。
ここで注意したいのは、CMの公開が映画より先でも、公式プロフィールでは『さとこはいつも』を「映像作品初出演」としていることです。
2026年3月には「スマートEX」CMへの出演が告知されていますが、『さとこはいつも』は所属関連プロフィールや映画紹介で「映像作品初出演」と明記されています。公開順と公式上のデビュー表記は分けて見る必要があります。
姫野花春の芸能界入り|約300人のオーディションで中井聡子役へ
ユマニテで活動を始めたあと、大きな映像の仕事として巡ってきたのが、沖田修一監督の映画『さとこはいつも』でした。
姫野さんが受けたのは、中学3年生・15歳の中井聡子を選ぶオーディションです。
『さとこはいつも』オーディションで挑んだ演技と作文
オーディションの数日前、事務所から脚本の一部を受け取り、本番へ向けて準備しました。
1次審査では劇中の友人たちと3人で芝居をし、2次審査では教師・寺尾先生との場面を演じています。
さらに劇中にも登場するネブライザーを装着した姿を見せたり、制限時間5分で好きな食べ物について文章を書いたりする課題もありました。
『芋へ』というタイトルで、ひたすらサツマイモへの愛を書いていました
出典:ぴあ映画「「さとこはいつも」姫野花春が人生初の舞台挨拶、家には記念品のネブライザーがいっぱい」(2026年8月26日)
役に合うかどうかを見るだけではなく、文章を書いている姿や、鼻炎持ちの聡子に欠かせない小道具を付けた姿まで見られるオーディションでした。
オーディションや撮影で使ったネブライザーは記念品として持ち帰り、自宅には5本ほどたまったと舞台挨拶で明かしています。
約300人から選ばれ、初めての本格的な映像演技へ
中井聡子役のオーディションには、約300人が参加しました。
そのなかから選ばれたと知ったときの反応を、映画の公式発表でこう振り返っています。
まさか自分が!?と、人生で一番高く飛び跳ねました。
出典:AMUSE CREATIVE STUDIO「沖田修一監督最新作『さとこはいつも』 2026年9月18日全国公開‼ ティーザービジュアルも解禁‼」(2026年5月8日)
ただ、合格を知らされた時点では、自分が有村架純さん、石田ひかりさんと並ぶ主演の一人だとはまだ知りませんでした。
聡子という名前の役であることしか知らなかったんです。
出典:文春オンライン「《有村架純も『こんな逸材がいたのか』と大絶賛》姫野花春、映画『さとこはいつも』トリプル主演に抜擢されての『ドキドキ』と『感激』」(2026年9月18日)
その後、事務所で企画書を読んで初めてトリプル主演だと分かり、もう一度驚くことになります。
2026年5月には、ユマニテ公式が中井聡子役でのトリプル主演とティザービジュアル、特報の解禁を伝えました。
女優としてのスタート|『さとこはいつも』で映像作品初出演
『さとこはいつも』は、姫野さんにとって公式プロフィール上の映像作品初出演作です。
舞台ではすでにALICE役を経験していましたが、映画のカメラの前で役を演じるのは初めてでした。
演技経験ほぼゼロに近い新人を沖田修一監督が抜てき
映画側の発表では、姫野さんは「演技経験はほぼゼロに近い」新人として紹介されています。
これは2023年の舞台経験がなかったという意味ではなく、映像俳優としての経験がほとんどない状態だったことを表す紹介と見るのが自然です。
沖田監督は、経験を積みすぎていない人を中井聡子役に求め、オーディションで姫野さんを見て、自分の作品にとても似合うと感じました。
クランクイン前には監督から手紙が届き、姫野さんはその言葉をお守りのようにして撮影へ入りました。
役を特別に作り込みすぎるのではなく、台本を読み、髪を切り、友人役の大月美里果さんや泉有乃さんと新大久保へ遊びに行ってプリクラを撮るなど、聡子たちの距離を実際に近づけていきました。
映画初出演で有村架純・石田ひかりとトリプル主演
姫野さんが演じた中井聡子は、初恋を持て余しながら、自分の出来事を物語として書き始める中学3年生です。
35歳の西田沙都子を有村架純さん、55歳の飯島里子を石田ひかりさんが演じ、年齢も環境も違う3人の「さとこ」の人生が少しずつ交差していきます。
映画初出演で、経験豊富な2人と並ぶトリプル主演という形で、姫野さんの映像での俳優活動が始まりました。
3人がそろう場面の撮影は1日だけで、姫野さんは現場全体に「ついにこの日が来た」という空気があったことを覚えていると話しています。
映画の公式本予告では、中井聡子としての姫野さんと、有村さん、石田さんが演じる3人の「さとこ」を映像で見ることができます。
『さとこはいつも』は2026年9月18日に全国公開されました。
なお、姫野さんに朝ドラ出演歴があるという公式経歴はなく、映画側では同作を映像作品初出演として紹介しています。
カメラの前で知った「思い通りにならない」演技の面白さ
初めて本格的に映像の役へ向き合ったことで、舞台や歌とは違う面白さも知りました。
カメラの前では、考えていた通りにいかなかったり、自分で自分を完全にはコントロールできなかったりする感覚があり、その予測できなさを面白いと感じたそうです。
完成した映像を見ると、自分を「かっこ悪い」と感じることもあった一方、画面の中の自分がとても楽しそうだったため、最後には受け入れられたとも話しています。
撮影当時は迷いや不安もありましたが、沖田監督やスタッフと一つずつ場面を作り、中井聡子として最初の映画を撮り終えました。
2026年9月18日、その最初の映像作品『さとこはいつも』が全国の映画館で公開されました。
2023年に舞台でALICEを演じてから3年後、姫野花春さんは中井聡子としてスクリーンに立っています。
















